「子どもの肌をケアするだけでなく、スキンケアを通じた親子のコミュニケーションで家族の未来も調える」ことをキーコンセプトとしたMARLMARL skin care。
私たちがこのコンセプトを掲げスキンケアシリーズを生み出したのは、肌と肌との触れ合いや今日あったことを話し、親子が向き合う時間を届けたかったから。
なぜなら触れ合いは親子の絆を強め、子どもが幸せに生きていく力を育てていくからです。
──「触れ合いが子育てに必要なことは、なんとなくわかったけど。どうしてそんな効果があるの?」
今回はその疑問に、一歩進んだ学術的な回答を用意しました。
臨床発達心理士。そして親子間のタッチングや、皮膚と心についての研究の第一人者である桜美林大学の教授《 山口創(やまぐちはじめ)先生》にインタビューします。
桜美林大学リベラルアーツ学群 教授
博士(人間科学) / 臨床発達心理士
特に幸福ホルモン「オキシトシン」の作用に注目し、人との絆を築く方法や、ストレス対処法、夫婦や高齢者が健康や幸福になるためのメソッドについて心理学、生理学、皮膚科学など幅広い分野から研究しています。
山口先生がこの分野を研究されるに至ったきっかけを教えてください
私は最初から皮膚の研究者というわけではありませんでした。
もともとは心理学です。その中でも「身体心理学」というやや特殊な分野の研究をしていました。
心理学は「心と体は別」という西洋の心身二元論を基礎とした学問です。
しかし、東洋では「心身一如」という仏教用語があるように、心と体は一つであるという考え方が伝統的にあります。
心についての考察は、身体についての考察と分けることはできない。心を調えようと思ったら、まずは身体を調えなければならない。
そのような東洋的な考え方に基づくのが身体心理学です。
身体心理学の文脈で対人関係を考えていくと、一番距離の近いコミュニケーションは「触れる」という行為にたどり着きます。
そう考えていくと、人間関係の本質的な部分として、「触れる」ことは大きな役割を担っているのだと考えるようになりました。それと同時に皮膚自体の機能にも着目するようになりました。
ずばり、触れ合いは親子にどんな影響を与えるのでしょうか?
触れ合い(スキンシップ)を積極的に行うと、親にも子にも脳内で作られる「オキシトシン」というホルモンが出やすくなることが研究によってわかっています。
オキシトシンは「幸せホルモン」「絆ホルモン」とも呼ばれ、人が幸せを感じることと関係の深いホルモンです。
オキシトシンが分泌されると、心が安定したり、触れている相手との愛情が深まります。
例えばいらいらしているときに抱っこすれば、親の気持ちは軽くなるし、泣きわめく子どもも少し落ち着きます。
愛情の伝達や信頼関係など、対人関係に影響する重要な役割を果たしているのです。
オキシトシンの分泌が活発な子どもは、共感能力や自己肯定感が高く、情緒の安定した子に育ちます。
逆に触れ合いが足りない子どもは、情緒が不安定で、鬱病や摂食障害につながるなどのデータが得られています。
子どもが幸せに生きていく力。その根っこを触れ合いが育てるのです。
一方で心が安定していると、皮膚の状態もよくなることもわかっています。
心の状態は肌に影響するし、逆に肌の状態は心に影響します。つまり、皮膚と心はリンクしているんです。
皮膚は“身体をおおう膜”のようなイメージで捉えられていると思いますが、外界の刺激に反応してホルモンを生成するという点では、皮膚には脳に近い働きがあると言えます。
この「オキシトシン」がもっともよく出るのが、好きな人との愛情のこもったコミュニケーション。親子の触れ合いは一番の方法です。
オキシトシンが活発になると、子どもの発育にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
①自立心を養う
幼児期にオキシトシンの分泌量が多いと、心が安定し、自尊心や人への共感性・信頼感も育ちます。
家庭を安全基地として、子どもは外の世界にどんどん出ていけるようになるんです。
長い目でみると、優しく温かな触れ合いが多いほうが、子どもの自立は早まります。
②学習能力(記憶力)が高まる
オキシトシンが出ると一時的な記憶を蓄えておく機能が高まり、記憶力がアップします。また心身がリラックスするため、目の前のことに集中できるようにもなります。
私の研究でも家族での触れ合いが多い子は、そうでない子よりも若干ですが知能指数検査のポイントが高いという結果が出ました。記憶力と集中力が高まることで、学習能力が向上するのです。
③ストレスに強くなる
オキシトシンには、ストレスホルモンの血中濃度を下げてストレスを抑える効果があることがわかっています。
心拍数や血圧を低下させたり、不安をやわらげる働きもあるため、オキシトシンがよく出るとストレスへの耐性がつきます。多少のことに負けない強さがもてるのです。
オキシトシンは親子間のみならず、恋人や友人など他者との信頼や友好関係の構築にも関わるのですが、特に子どもに対する影響が大きいかもしれません。
というのも、オキシトシンの受容体の数が決まるのは、1歳〜1歳半の人生のかなり早期ということがわかってきたからです。
何歳でも受容体は活性しますが、1歳半までの時期が特に大切。オキシトシンの影響をたくさん受けられる脳になるかどうかが決まります。
たくさんオキシトシンを出せるようになれば、対人関係以外にも記憶力やストレスへの強さを、大人になってからも保てるということです。
オキシトシンが重要なことはよくわかりました。先生のお勧めする、オキシトシンを高める子どもとの触れ合い方を教えてください
オキシトシンはスキンシップ開始から10分くらいすると出てくるので、10分間の触れ合いタイムを推奨しています。
ずっとべったり一緒にいればオキシトシンが高まるというものではないので、短時間でも濃密に関わることが重要です。
また、オキシトシンの分泌は親の心理状態とも関連していて、「やらなくちゃ」という義務感にかられて触れ合うと出にくくなってしまいます。
ですから、「今からスキンシップするぞ!時間をつくるぞ!」と構えすぎずに、日常生活の中で自然に行えると良いでしょう。
赤ちゃんの頃はたくさん肌を触れ合わせたほうが将来自立しやすくなるので、抱っこをしたり、添い寝をしたり、スキンケアやベビーマッサージでの触れ合いが有効です。
いくつになっても赤ちゃんの抱っこのようなスキンシップでは逆に自立の妨げになることもあるので、自分で歩けるようになったら少しずつ距離を離し、年齢に応じて触れ合い方を変えていく必要があります。
たとえば、洋服を着替えさせるときに背中を軽くさすりながら着せたり。お風呂でもササッと機械的に子どもの体を洗うのではなくて、泡で楽しく遊んだり。膝の上で絵本を読んだり。
生活習慣を身につけさせていく中にも、親子の触れ合いを楽しめるチャンスはいろいろあると思いますので、さりげなく取り入れてみてください。
親は育児をしながらも、やらなければならない用事がたくさんあって大変ですよね。
でもその10分だけは他のことを一旦忘れて、子どもだけに全力でかかわってあげてほしいのです。
すると子どもも、「自分のことをちゃんと見てくれている」と安心して、一人遊びできるなど離れていても平気という状態になるわけです。
おわりに
親子の触れ合いに年齢制限はありません。
MARLMARLスタッフの中には13歳の思春期真っ盛りの息子さんにも、1日の終わりにハンドマッサージをしているそうです。
その日の出来事を教えてくれたり、良いコミュニケーション習慣になっているとのこと。
お互いに触れ合い、語りかける。スキンケアの時間は大事な親子の向き合う時間です。
肌を調えることは心も調えること。MARLMARL skin careは、子どもの健やかな肌と人格。そして豊かな親子関係を育むために生まれました。
触れ合いにおすすめのアイテム
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